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文庫版シャーロック・ホームズを出版社ごとに徹底比較!

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文庫版シャーロック・ホームズを出版社ごとに徹底比較!


文庫版シャーロック・ホームズは様々な出版社から出ています。

以下、出版年順に並べてみると……

・新潮文庫(1953年)
・偕成社文庫(1983年)
・光文社文庫(2006年)
・創元推理文庫(2010年)
・角川文庫(2010年)
・河出文庫(2014年)
・ハヤカワ・ミステリ文庫(2015年)

こんなにたくさん文庫があると、どれを選んだらいいのか迷ってしまいますよね。
だからといって、どれが良いのか調べていると思わぬところでネタバレしてしまったり……。

本記事はネタバレ皆無なので、これからシャーロック・ホームズを読み始めようという方にも、以前読んだけど別版で読み直したいという方にも参考にしていただけます。

それでは、文庫ごとの特徴と合わせて、主観的ながらおすすめ度を★(★5つが満点)で発表いたします。


【文庫ごとの特徴やおすすめ度】

新潮文庫 (翻訳: 延原 謙) おすすめ度:★★★★

シャーロック・ホームズの冒険改版 (新潮文庫) [ アーサー・コナン・ドイル ]


・電子書籍あり。
・原作の全てが翻訳・出版されているものの、原作通りの収録となっていない。(各短編集から数話が未収録となっており、それらをまとめた短編集「シャーロック・ホームズの叡智」が出版されている)
・新訳版は装丁がシンプルでお洒落。
・翻訳に関しては人によって意見が分かれる。回りくどく冗漫だと言う人もいれば、原作の英国ヴィクトリア朝時代のクラシカルな雰囲気が味わえて良いと言う人もいる。


偕成社文庫 (翻訳:中尾 明,常盤 新平) おすすめ度:★★★

【中古】 シャーロック・ホームズの冒険(上) 偕成社文庫/コナンドイル【著】,河田智雄【訳】 【中古】afb


・原作全てが翻訳・出版されている。
・子供向けのため翻訳が分かりやすく読み易いものの、平易な翻訳ではなく、原作ホームズの、どこか気取った紳士的雰囲気のきちんと感じられる文章となっている。


光文社文庫 (翻訳:日暮 雅通)おすすめ度:★★★★★

シャーロック・ホームズの冒険 (光文社文庫) [ アーサー・コナン・ドイル ]


・電子書籍あり。
・原作の全てが翻訳・出版されている。
・現代に合わせた分かりやすい翻訳ながら、ヴィクトリア朝の文化への配慮がされた注釈が付いている。
・シドニー・パジェットによる発表当時の挿絵がいくつか収録されている。
・装丁のデザインが洒落ている。


創元推理文庫 (翻訳:深町 眞理子) おすすめ度:★★★

シャーロック・ホームズの冒険 (創元推理文庫) [ アーサー・コナン・ドイル ]


・電子書籍あり。
・原作の全てが翻訳・出版されている。
・旧訳も味があって良かったが、新訳になっていっそう読み易くなった。


角川文庫 (翻訳:石田 文子、駒月 雅子) おすすめ度:★★★

シャーロック・ホームズの冒険 (角川文庫) [ アーサー・コナン・ドイル ]


・電子書籍あり。
・角川からは『冒険』『回想』『緋色の研究』『四つの署名』『バスカヴィル家の犬』『帰還』のみ出版されている。(2017年8月時点)
・石田訳、駒月訳ともに現代的な文章で読み易く、日本語として違和感がないのでテンポよく読むことができる。
・挿絵なし。


河出文庫 (翻訳:小林 司,東山 あかね) おすすめ度:★★★★

シャーロック・ホームズの冒険 河出文庫 / アーサー・コナン・ドイル 【文庫】


・電子書籍あり。
・文庫版としては唯一、原作収録のシドニー・パジェットの挿絵、全104枚が収録されている。
・英国ヴィクトリア朝の文化を考慮した注釈が添えられていて読み易い。
(文庫版の親本となった河出書房新社のハードカバー版の全集には、書籍3分の1にも及ぶほどたくさんの注釈が付いているので、より深くシャーロック・ホームズを読み込みたいという方にはこちらもおすすめ)


ハヤカワ・ミステリ文庫  (翻訳:大久保 康雄) おすすめ度:★

シャーロック・ホームズの冒険(下)新版 (ハヤカワ・ミステリ文庫) [ アーサー・コナン・ドイル ]


・冒険以外は絶版になっているので、ある意味貴重。
・読み易い翻訳がされている。


まとめ

文章を重視するなら、新潮・光文・創元。

挿絵も合わせて楽しみたいというのであれば、光文・河出。

小中高生や普段文章を読み慣れていないという人には、偕成・角川。

総合的なおすすめ順位は次のようになります。
1.光文
2.新潮
3.河出



あとがき
 私自身、小学生のときにシャーロック・ホームズシリーズに手を伸ばし、一冊目で挫折した口です。(赤毛連盟を読んだ記憶があるので、恐らく冒険を読んだのでしょう)
 二十歳を過ぎた頃、その苦い思い出がふと懐かしくなり、過去への追想とともに本屋へ出向いてシャーロック・ホームズ作品を探してみました。
 そのとき出会ったのが、角川文庫より出版されていた「シャーロック・ホームズの冒険」だったのですが、今となっては、あの読み易い文章と短編集というサクサク読み進める形態が入門書として良かったのだと思います。
 それから数年が経ち、様々な文庫より出版されているシャーロック・ホームズを読んだ経験をもとに本記事を執筆いたしました。
 どこの出版社から出されているシャーロック・ホームズを読むと良いのか、迷っている方の参考になれば幸いです。


※本記事上部にて紹介した出版年順は、「シャーロック・ホームズの冒険」出版時のものとなります。一般的にシャーロック・ホームズシリーズの初作と言われている「四つの署名」はハヤカワ・ミステリ文庫から出版されていなかったため、このような形とさせていただきました。


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